「知ってはいけない 隠された日本支配の構造」 矢部宏治 (講談社現代新書)
日本は独立国だけど、米国の属国とも言われている。
この本では、日本を動かす「本当のルール」について述べている。
日本は「日本国憲法」に従い、政治家と官僚が動かしていると普通は思ってしまう。
まずこの本の目次が刺激的。
第一章 日本の空は、すべて米軍に支配されている
第二章 日本の国土はすべて米軍の治外法権下にある
第三章 日本に国境はない
第四章 国のトップは「米軍+官僚」である
第五章 国家は密約と裏マニュアルで運営する
などなど
日本には米軍基地が点在し、沖縄に集中していることは皆が知っていること。
自分たちが利用している旅客機は自由に日本の上を飛んでいると思うかもしれないけど、実はそうじゃない。
東京の空は「横田空域」という横田基地の米軍機が飛ぶ空域があり、旅客機はそこを避けて飛ぶ必要があるのだ。
なんともおかしな話だね。
第四章では、「日米合同委員会」について述べている。
これは、日本側は官僚が参加し、米国側は米軍が参加する。
月に2回外務省か米軍基地内で開催している。
通常国と国との関係は、政治家同士、官僚同士など同じレベルの役職が行うのに、なぜか日本は米軍と話している。
対米従属という言葉があるけど、対米(軍)従属だ。
日米安全保障条約という皆が読むことのできる条約に加えて、
3つの密約(基地権密約、裁判権密約、指揮権密約)によって日本を縛っているとのこと。
この本に書かれていることが、日本国民の常識となれば、いずれ対米(軍)従属が解消されるかもしれない。
著者:矢部宏治さん
出版社:講談社
価格:新書 907円、Kindle 864円